遺品整理での感情

高校を中退した私ですが、勉強するのが嫌で無理やり辞めてしまい、特にやりたい事もあったわけではないので、毎日あそび歩くという生活を送っていました。

そんな私の父は宝石や貴金属類を扱っている宝石店の経営者だったのですが、いわゆる職人と呼ばれる部類の人で、銀座に店を構える有名なショップでも合ったようですが、私が20歳になる前に他界し、突如として家族の前から姿を消す事になり、遺品整理をする事になりました。

遅めの反抗期を終えた頃の私は、父の遺品整理や会社の従業員の話を聞きながら今まで知らなかった父の姿が見えてきまして、もっと父の事を知りたいとか、話して見たいと言う思いが強くなり、悔やんでも悔やみきれない感情を抱きました。

そんな未熟で合った当時の私は、遺品整理をしながら故人が扱っていた道具を発見し、どのようにして指輪などの宝石を作っていたのか、また実際に商品をみるなどして、その凄さを思い知らされることになったのです。

何もやりたい事もない当時の私は、その製作道具を手にして、親父の思いを受け継ぎたいと思い、専門学校に通ってジュエリーデザイナーとしての道を切り開き始めました。

今では小さい店ではありますが、自分の店を持てるようになり、常に新しい商品を開発する為に毎日勉強し、お客さんに必要とされる店を目指して運営を続けています。

父親ほどの技術にはまだ追いついていないと思っていますし、それまで父が経営していた銀座店の常連さんも顔を出して商品を買ってくれたり、アドバイスや指摘をしてもらったりしていますが、どうやら親父の磨き上げられた技術と感性には程遠いようです。

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自分の手で行う遺品整理

さて、そんな遺品整理から自分の進むべき道が見つかった私ですが、同じような経験をされた方も少なくないと思いますし、遺品整理ではなくても父親の背中を見て子供は育つと言うように、親父と言う存在から何かを与えられる事は多いのではないでしょうか。

私の場合は、亡くなって遺品整理を通して偉大な存在を知る事が出来ましたが、逆に不倫をして母子家庭で育った人からすると、記憶もなくて覚えていないかもしれません。

それでも父親という存在に憧れを持って、自分自身が子供を持つ事になったら、とても優しくて善き父親として存在している事でしょうし、そのような人たちを見てきました。

どんな形であれ、1つの指標となっている事は間違いありませんし、将来の自分を形成していく上で少なからず影響を与えられているのです。

やはり、自分を生んで育ててくれた両親ぐらいの遺品整理は、業者にお願いするのではなくて、自分の手で行ってあげたいと思います。